名田綾子 Ayako Meida
兵庫県立西宮高等学校音楽科、東京藝術大学音楽学部作曲科を経て同大学院修士課程修了。合唱作品「日本の四季めぐり」「フランス歌めぐり」などの歌めぐりシリーズ、「いのち」「手から、手へ」「聴くと聞こえる -朝の音-」(カワイ出版)、「子どもたちの遺言」「鋏」(教育芸術社)、「小さな花」(Edition ICOT)ほか出版多数。第２回東京国際合唱コンクール児童合唱部門の課題曲を作曲。こどものためのピアノ曲集「朝のスケッチ」「ピアノで世界の歌めぐり」(カワイ出版)など、器楽の作編曲も多い。作編曲家、ピアニストとしての活動のほか、ヤマハJOCスタッフ・創作講座講師として国内外で講座を行う。スプリングセミナーには、2018年「冬の陽ざしの」(混声)、2019年「鋏」(女声)に続き３度目の出品となる。

── 詩に寄せて
５年前に子どもが生まれてから、絵本の世界に触れ、親しむようになりました。その多様性や奥深さに私自身いつも驚かされ、親という立場を超えて感銘を受けることが多くあります。いつか、絵本を題材に合唱曲を書いてみたいというのは心の片隅に夢見ていたことでした。今回、スプリングセミナーで同声合唱作品にチャレンジする機会をいただき、幅広くテキストを探していたところ、出会った一冊の絵本『そらのいろ みずいろ』がその夢とスッと結び付いたのでした。何といっても色鮮やかで生命感溢れる絵の迫力がすばらしく、言葉もまた生き物のように躍動的に運ばれていきます。この絵本の世界を合唱曲にすることは、私にとって大きな喜びであり、とてもエキサイティングな体験でした。